薬事法上謳えない効果・効能があるとしても、適切な原料が入っている化粧品なら原料ベースで確認されている効果・効能があるという考えに基づいて、特徴的な化粧品原料とその期待できる効果を紹介する記事です。
目次
- 化粧品原料“プリンセスケア”
- “プリンセスケア”の効果・効能
- “プリンセスケア”が配合されている可能性がある製品
１．化粧品原料“プリンセスケア”
今回ご紹介する“プリンセスケア”は、一丸ファルコス㈱にて製造されている化粧品原料です。
一丸ファルコス様は、経産省から、日本を代表する中小企業300社にもノミネートされるほどの研究開発力を持った歴史あるメーカー様であるそうです。（筆者WEB調べ） 展示会で、この会社様のお話を人づてに伺う機会があったのですが、健康食品や化粧品でよく耳にする プロテオグリカン は、この会社がうまく世の中に広めていったのだとか。。。
今回取り上げているプリンセスケアですが、
Googleで「プリンセスケア 一丸ファルコス」で検索すれば、一番上に表示されてきます。（その会社さんの製品なので当然といえば当然ですねー）
その会社様のHPの規約を拝見すると、直リンクなどは著作権などの都合でできないようですので、文面にてご紹介されて頂ければと思います。
原料名：プリンセスケア
表示名称①：ヒメフロウエキス、BG、水（BG番手の場合）
表示名称②：ヒメフロウエキス、グリセリン、水（グリセリン番手の場合）
部外品には対応していない原料のようです。
まず、この原料は肌を破壊する酵素 トリプターゼ に対して効果を発揮します。このトリプターゼの動きを阻害することで、肌（特に基底膜、はだのハリなんかに関わるところです。）の老化を和らげます。このヒメフロウエキスの仕組み自体も一丸ファルコス様にて発見された仕組みのようです。（日本薬学会にて発表とのこと。）特許も取られてますね。
２．“プリンセスケア”の効果・効能
肝心の作用経路については、HPでは明記されておりませんが、以下の作用について期待できると明言されております。
- MMP-9活性化抑制作用
- ⅳ型コラーゲン分解抑制作用
- Ⅰ型コラーゲン分解抑制作用
肝心の効くかどうかについては、シワ改善のデータをHPに掲載されております。40代女性と50代女性の目じりのシワが改善(12週間)されている様子が写真付きで書かれてますね。目で見てわかるレベルにまでシワが薄くなっている様子が見て取れますのでいいデータだと思います。
（何％のプリンセスケアを配合した処方での確認データなのかは書かれていなかったのが残念です。）
３．“プリンセスケア”が配合されている可能性がある製品
個別の成分（表示名称）について、まとめておられるブログがたくさんあるのですね。。。初めて知りました。その中でも、特定の表示名称が含まれている製品だけをピックアップできるサイト「美肌マニア」様の検索ページを使わせて頂きました。
“プリンセスケア”にふくまれる“ヒメフウロエキス”を配合した最終製品を検索した結果は、こちら
ロートのオバジC 酵素洗顔パウダー
などなど・・・
有名な製品に結構入っているのですね。
シーボンやロートの製品が結構見受けられたので、同社の製品で横展開して、プリンセスケアを配合しているのかもしれません。
またこれらの製品の謳いを拝見しましたが、ハリということは一言添えられていても、なぜ・どのように肌にハリを取り戻せるのか、シワを予防・改善できるのかといったことが書かれておりません。（もちろん薬事の都合です。）
これらプリンセスケアを配合している製品であれば、MMP-9の阻害（コラーゲン分解酵素の阻害）やⅠ型もしくはⅣ型コラーゲンの合成促進がハリに寄与していることがわかっていただけるかと思います。
近年、化粧品検定や化粧品原料検定などを通して、化粧品に対して興味や知識を深めたい人が増えております。情報のニーズがあるのに、適切に情報を読める方々に、必要な情報が開示できない事情は大変もどかしいです。
意味のある原料を配合しているのにも関わらず、その良さが化粧品を使用しているユーザーまで伝わらないことは非常に残念だと思いますし、化粧品の作り手の方も残念に感じているポイントだと思います。
特定の原料に関して掘り下げた投稿はこれが初めてですが、今後少しずつ増やしていって、見識のある方々への情報提供をさせて頂ければ幸いです。
ご一読いただきましてありがとうございました。
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