でも・どりーまん

30代後半(blog開始時)の子会社サラリーマンのブログです。日々の思い出から仕事のことまで。なんだかんだで化粧品OEM業に戻ってきたので制度とか業界事情、景気も含めて駄弁ります

化粧品の“残念”と“もったいない”@日本

化粧品というものについて、私が「残念だな・・・」と思うことがあります。

 

業界の方含めご存知の方も多いと思いますが、化粧品が市場に安全に流通し、多くの方々に使用していただくためのルールとして、薬事法に基づく化粧品・医薬部外品規制というものがございます(詳しいことは他に多くの方々や日本化粧品工業連合会様にて、説明されているHPがございます。私がもう少々勉強してからこちらについては、知識整理のためにもブログに書いてみようと思います。)

 

その中で特に残念に、悲しく思うポイントは、“化粧品が広告表現として謳える範囲が非常に狭められていること”です。

 

その範囲は、日本化粧品工業連合会(粧工連)が、広告表現として規制及び遵守されるべき事項がより明確になるようその連合会の自主基準として作成した「化粧品等の適正広告ガイドライン」が基準となっています。〈参照:https://www.jcia.org/user/business/advertising/

このルールがなければ、ある意味なんでも言い放題、謳い放題になる未来も見えますが・・・

 

私が残念に思うポイントは、有効性やそのエビデンスが担保された原料を使用し、再現性(有効性)が得られる条件で配合しているのにもかかわらず、十把一絡げのような扱いをされていることです。

 

例えば、シミの改善やシワの改善といった表現。

シミやシワを改善するといってもそのアプローチの方法は配合している成分によって様々です。また、そのような具体的な文言を書くためには、医薬部外品(英語だとQuadge Drug)のカテゴリーの最終製品であることが必須になっております。

 

参照〈化粧品用語解説/化粧品と薬用化粧品https://www.jcia.org/user/public/knowledge/glossary/cosmeceuticals

 
医薬部外品 人体に対する作用が緩和なもので医療機器でないもの。厚生労働大臣の指定するもの。育毛剤、染毛剤、薬用化粧品等の他、薬事法改正によりそれまで医薬品に分類されていたビタミン剤や尿素クリーム等が新たに加わった。
化粧品 人体に対する作用が緩和なもので、皮膚、髪、爪の手入れや保護、着色、賦香を目的として用いられるもの。

 

医薬部外品として最終製品を作るためには、医薬部外品添加物として使用できる原料のみで製品を作る必要があります。(日本薬局方食品添加物公定書等に収載されている粗原料や製法にのっとって作られた原料が使用できるということです。)

 

つまり、新しいものなんてなかなか出てきません資生堂やポーラなどの大手企業様が長い時間とお金をかければ新しいものも部外品として使用できるようにできますが。

 

また、この部外品に使える、厳格に管理された原料であるからと言って、間違いなく安全であるかといえば、そうではないと思います

白斑問題のロドデノールがその例です。安全性の担保として、部外品制度は全然機能していないのではと疑わざるを得ないというのが私の意見です。むしろ、部外品制度が日本の化粧品の可能性を、ユーザーの夢を抑圧している、つぶしているというイメージです。

 

化粧品であっても、良い原料やよい処方ができている製品であれば、謳えていなくても期待できる効果があります。原料やその成分構成から、隠れた魅力、薬事法上言えない魅力を発見することを目的に記事を下記進めていく所存です。