でも・どりーまん

30代後半(blog開始時)の子会社サラリーマンのブログです。日々の思い出から仕事のことまで。なんだかんだで化粧品OEM業に戻ってきたので制度とか業界事情、景気も含めて駄弁ります

メモ:Cosmos認証

 

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コスモス認証の概要とよくある勘違い

コスモス認証とは?

コ ス モ ス認証とは、オーガニックやナチュラルといった化粧品への認証の一つです。

今では、60か国以上、19,000以上の製品でコ ス モ ス認証が取得され、謳わています。

化粧品原料の分野においては、8,000以上の品目が、その粗原料に関しては6,000以上もの品目がその認可を受けています。

 

コ ス モ ス認証の規格は、Cosmos Standardともいわれ、実現可能かつ持続可能な、本物のオーガニック・ナチュラル化粧品であることを消費者に保証するために設定・定義されています。

 

もともと、コ ス モ ス認証をはじめとした各種オーガニック認証は、各国ごとに乱立していました。ですがそれではわかりづらいと業界関係者より不満があり、2010年ごろに以下の認証団体がまとまり、コスモス認証(COSMetics Organic Standard)として取りまとめられました。

<![if !supportLists]>l  <![endif]>COSMEBIO(フランス)

<![if !supportLists]>l  <![endif]>ECOCERT(フランス)

<![if !supportLists]>l  <![endif]>BDIH(ドイツ)

<![if !supportLists]>l  <![endif]>Soil Association (イギリス)

<![if !supportLists]>l  <![endif]>ICEA(イタリア)

 

出典:https://www.cosmos-standard.org/

 

 

コスモスの認証でよくある勘違い

あと、コスモスとかエコサートの認証団体のQ&Aにも書いてありますが、その団体に認証を受けていない最終製品や原料に、認証の名前やマークを使うのはNGです。

認証を受けた原料を入れただけで、最終製品ラベルやホームページへコスモスやエコサートの認証マークを挿入・記載するのもNGです。(前前職のOEM時代にでよく聞かれました。なんでって聞かれたこともありますが、認証団体さんの身銭になんないからだと、、、、言えませんが笑)

過去に認証原料を使っただけでラベルに印字してしまった人から話を聞いたことがあります。認証団体から手紙が届いたそうです。速やかにマークの使用を取りやめないと法的措置を行うといったような内容だったそうで、すぐに回収して貼り直す事になったのだとか、大変な話です。

この辺の話は、エコサートジャパンのHPにも書いてありますね

ecocertjapan.sakura.ne.jp

 

ちなみにエコサート認証(エコサートコスモス認証は別です)は、もう統合されているので、エコサートとしての新規処方の登録は不可能です。

 

 この辺のルールについてまだまだ業界的にも熟知はされていないと言う認識です。昔の業界の知り合いとも飲みながら話しますが、やはりこの辺の認証のたぐいは、実際に取得されているOEMに相談に乗ってもらったほうが良いのではないかと。

週刊粧業で5社取り上げられてますが、中部や神奈川のほうにもオーガニック認証取得の有名なOEMさんがあったかなぁ。たしか。

 

www.syogyo.jp

 

In cosmeticsのアクティブ原料ナンバーワン!!

原料名:Kannabia Sense

製造会社:Vytrus Biotech

INCI名:Cannabis Sativa Callus Lysate (and) Glycerin (and) Pentylene Glycol (and) Cyamopsis Tetragonoloba (Guar) Gum (and) Xanthan Gum (and) Phytic Acid (and) Tocopherol (and) Water

表示名称:アサカルス培養溶解質エキス、グリセリン、ペンチレングリコール、グアーガム、キサンタンガム、フィチン酸、トコフェロール、水

推奨配合:0.5~3

20%までエタノールにも溶解可能。水にも油層にも入るですってー

 

https://novoclon.com/.cm4all/uproc.php/0/VYTRUS/.BI%20Gold.png/picture-1200?_=175029a5858

 

Cannabis Sativa/カンナビス・サティバ、つまり 麻の幹細胞を使った原料です。

麻由来の原料が1位をとったというのは、カンナビジオールの流れが来ているのでしょうかね笑

ちなみに、カンナビジオールは入っていないそうです

 

肌の微生物叢(マイクロバイオームというやつですね)に対して働きかけて、

ケラチノサイト(表皮)上でオキシトシン(幸せホルモン)を増加させる働きがある原料。

 

https://www.variati.it/wp-content/uploads/2020/06/FL-Kannabia-Sense_EN.pdf 

 

 

 

筆者はこのメーカー日本で聞いたことなかったのですが、調べたら山川貿易さんの取り扱いなのですね。その節は大変お世話になってました。

YouTuberぽい動画も面白かったので、続編に期待大!

 

幸せホルモンへ働きかける原料ってなかなか聞かないので、楽しみです。

今はやり??(日本ではやってるかビミョー)なマイクロバイオームとの接点がある素材というのもおもろそうですね。

IN Cosmetics関連のトレンド記事抜粋

IN Cosmeticsの掲載ページにて面白い記事を見つけたので紹介します。

 

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In cosmetics 2020


場のおいて伝統的(Traditional)な特徴やトレンドが現代的(Modan)な製品を取りいれられるようになってきたことに注目した記事です。

参照元https://connect.in-cosmetics.com/regions/in-cosmetics-asia/traditional-vs-modern-beauty-treatments-road-to-in-cosmetics-asia/

 

この記事では、COVID-19 によって、末端消費者のライフスタイルが変わったことにより、環境への配慮とセルフケアへの注目が高まった結果伝統的なトレンドを取り入れた最終製品が目立ってきたといわれております。

 

目立ってきた伝統的なトレンドとして紹介されているのは、アーユルヴェーダTCM漢方薬)・オーガニック成分・クリーンビューティの4つです。

 

アーユルヴェーダ

心と体と魂をつなぎ合わせることで、健康を促進する古代インドの研究成果の一つだそうです。

たまに聞くワードですが、筆者もこの記事を通して、アーユルヴェーダとなんぞやと知りました。

韓国のCICAトレンド影響でよく見るようになったツボクサなんかが、アーユルヴェーダに該当する植物だそうですね。

この記事曰く、過去3年間にわたって、アーユルヴェーダ製品の売り上げは世界的に増加しているそうです。

 

 

 

TCM漢方薬

中国4000年の歴史・・・ではないですが、日本でもおなじみの漢方です。

高麗人参とかのイメージですね。

この記事でも漢方薬をモチーフにした化粧品のサクセスストーリーとして、高麗人参のエキスを採用したクリーム製品を取り上げています。

筆者が思うに、日本だとこの類の原料を使って製品作ると、前職の経験談的に、うっかり部外品に収載されていない医薬品成分を使ってしまいそうで怖いなーと。

 

 

オーガニック成分

当たり前といえば、当たり前のトレンドだなと思います。

Euromonitorという調査会社さんによると、消費者の55%は化粧品を買う際に天然成分が入ったものを探す。

41%は環境にやさしいもの探す。

39%はオーガニックなものを探すそうです。

https://blog.euromonitor.com/intangible-appeal-natural-growing-consumer-interest-unregulated-product-label/ 

 

あとオーガニック市場は、ずっと成長し続けているそうです。

9年間で2桁成長・2025年には250憶ドルの市場価値に!

https://www.soilassociation.org/certification/market-research-and-data/the-organic-beauty-wellbeing-market/ 

 

ロレアルさんがドイツの会社LogocosNaturkosmetikAGを買収したのも、青天井な市場だという見込みがあったからかもしれないですね。

 

 

クリーンビューティ

『クリーンビューティ』の意味って、オーガニックな成分で美しくなろうって意味だと最初勘違いしてましたが、(完全に名前に騙されてました)

正しくは、環境に害を与えずに美しくなろうって感じの意味合いなのですね。

著名人(某テニス選手)が活動の中心になって進めているのだとか。

何をもって環境に害を与えないとするのか難しいところですが、立派な活動ですね。

 

 

この記事のくくりでは、美容業界の発展と共にこれらの4つのトレンドも成長が予測され、

特に今後次代を担うミレニアル世代に好まれるのではないかとの予測を立てています。

https://connect.in-cosmetics.com/regions/in-cosmetics-asia/the-millennial-effect-road-to-in-cosmetics-asia/ 

 

K-ビューティ(韓国美容トレンド)もミレニアル世代がその発起人となったそうなので、期待が持てますね。